食事が進まないのですが?
考えられる誘発因子・原因
- 失認
- 食べ物として認識しにくい。茶碗がご飯と同じ白色であったり、透明なコップに水が入ったりしていると認識しにくい。
- 環境
- 食事の姿勢が悪いため。
- 非影響性の亢進(影響を受けやすくなっている)のため、落ち着いて食べられない。
- 好みではない。
- 味覚が低下している。
- 嚥下が難しい。
予防・対応の一例
- 椀の内側を色付きにする。ご飯にふりかけをかけるなどで、認識しやすくなる。
- 離床し、椅子に座る。
- 座位姿勢を整える。
- アルツハイマー型認知症(AD)の人は他の人を模倣して食べ始める場合もあるので集団で食べた方が良いことがある。
- 行動障害型前頭側頭型認知症(bvFTD)や高度ADの人で前頭葉が委縮してきた方は被影響性の亢進が認められることがあり、その場合は静かな環境だと食べる人もいる。
- 疾患や重症度に合わせて環境を工夫する必要がある。
- おやつで補う。
- 耳鼻科で嚥下機能テストを受け、食事形態を調整する。
認知症ケアマニュアル(大阪市立弘済院)認知機能障害がある患者の対応”こんなときどうする”より引用